桜葬通信5 March 2006 vol.5

  満開の桜の下で会いましょう。
  4月2日(日)春のフォーラム&第1回桜葬メモリアル

 桜のつぼみも少しずつふくらんで、その日を待ちわびているようです。お元気ですか?
「花の下で眠りたい」。骨が土に還る樹木葬のお墓、好きな木は桜。大きな桜の下で、夢の続きをみていたい。そんな思いがかない、東京・町田市に桜葬が実現して、早くも1年。多くの出会いがありました。桜の花が咲く頃に再び会える、それが桜葬の魅力だと言って会員になられた方も、きっと足を運んでくださることでしょう。
 「春のフォーラム&桜葬メモリアル」は、合同祭祀と交流の集いです。(詳細は2頁参照)会員であるなしにかかわらず、どなたでも参加できます。
 宗教の違いや跡継ぎのあるなしを超え、結縁によって共に眠る桜葬の理念にかなう、エンディングセンターらしい合同慰霊祭にしようと実行委員会で企画しました。今年は、日蓮宗の僧侶、菊地泰啓さん(大分・妙瑞寺住職)、望月昌光さん(川崎市・善正寺住職)の読経と法話、献奏は桜葬メモリアルにふさわしいものを、地元の音楽家の方々と検討しているところです。
 それでは、桜の下でお会いしましょう。ご連絡を、お待ちしています。



  エンディングセンター全国「桜葬」ネットワーク  住職日記

上町台地・桜の散策/大阪府・大蓮寺住職 秋田光彦
 大蓮寺のある界隈は、上町台地といって大都市・大阪の中にあって、歴史や自然の宝庫としてつとに知られています。有名な四天王寺さんや骨仏の一心寺さんをはじめ、300近い寺院が密集する全国有数のお寺エリアには、これからの桜の季節、連日参詣や行楽客の足が絶えません。
 じつは「上町台地・桜の散策」という、有名寺社の桜をつなぐミニ観光コースもあり、大蓮寺の桜もその一つとして加えていただいています。観光といっても、お世話役は地元の観光ボランティア協会のみなさんの手によるもの。2〜3時間かけて、名跡旧跡を訪ねて、てくてく歩く、歴史&花見のウォーキングです。
○上町台地の桜の散策コース 4月8日(土)午前9時〜 参加無料 主催・JR西日本
 淡く桜色に彩られた伽藍や墓地の光景に、人々は何を想うのでしょうか。いまという一瞬を精一杯生ききる健気さと、いつまでも尽きることにない、いのちの循環。「桜葬」の願いは、上町台地全体の桜模様に息づいています。
大阪市天王寺区下寺町1-1-30/電話06-6774-0113

緑の中の桜/千葉県・真光寺住職 岡本和幸
 真光寺では現在樹木葬墓地の造成工事が順調に進んでいます。樹木葬予定地と境内地には昨年200本の木を植え、本年早々にさらに300本の木を植えました。誰しも長い年月生き抜いてきた巨木には、畏怖畏敬の念や、やすらぎを感じます。皆様の終の棲家となる墓地予定地にはなるべく大きな木を入れたいと考え、近くの苗畑から、檀家さんの協力を得て自分たちで木を掘り、運び、移植しました。巨木大木というわけにはいきませんが、春に花咲く桜やこぶし、ハナミズキ、ウワミズザクラ、夏に花咲く百日紅、紅葉が美しい紅葉やナンキンハゼ。冬の花である山茶花、山の木として人気のあるヤマボウシやヤマモモ、ヒメシャラなどなど、数十種類の木を植えました。
 特に桜の木は現在山桜、ソメイヨシノ、を中心に百本近く植えてあり、さらに数種類を植える予定です。ソメイヨシノの咲き誇る花見の名所を目指すのではなく、山全体の緑の中で、さくらの花の白やピンク色を味わう花の名所になればいいと夢見ています。
袖ヶ浦市川原井634/電話0438-75-7414
○寺のあるくらし―真光寺里山再生活動のご案内
 真光寺でのお寺の生活の体験や、田んぼでの農作業の体験、里山散策や竹の子堀り、蛍狩りなど楽しく過ごしたいと思います。お誘いあわせの上ご参加下さい。日帰り宿泊ともに歓迎します。真光寺までFAXでお問い合わせ下さい。詳しい案内を郵送します。
・4月28日(金)、29日(土)、30日(日) 田んぼの代掻き、竹の子狩り
・5月26日(金)、27日(土)、28日(日) 田植え作業
・6月23日(金)、24日(土)、25日(日) 田の草取り、蛍狩りなど
[送迎]毎日朝10時、内房線姉ヶ崎駅より送迎の車が出ます。夕方5時半に姉ヶ崎駅までお送りします。
[参加費]1日3000円(保険代含む。里山再生活動費に充当)
[食費]1食500円
[お申し込み・問い合わせ]真光寺 FAX0438-75-7630

葬儀の風景3/千葉県・天徳寺住職 二神成尊
 樹木葬に合った質素で温かい葬儀をめざして、寺が樹木葬会員Sさんの葬儀を引き受けることになった。
 祭壇をやめて花のみで飾ることに決定。喪主、親類5人がそれぞれ15,000円の献花代を出して立派な花祭壇となる。首都圏の祭壇にかける平均費用が45万円だから、施主の花負担だけで考えると30分の1の費用。焼香用仏具などは寺のものを使うから無料。棺おけと骨壺はもっとも質素なもの。葬儀社の「最後の親孝行ですから」との決めせりふで、1ランクも2ランクも上の骨壺や棺おけを使うことになるのが常。費用はぐんぐん上がる。ところが私は「棺おけはすぐ燃やしてしまうし、樹木葬の場合、骨壺から骨は出すから、安いので十分。遺族にお金を残すことこそが故人の供養」とSさんを逆な意味で説得。これで20万円の節約。
 次に車関係。一家に1台以上車のある時代。何もマイクロバスを使って火葬場に行く必要はない。これで35,000円浮く。理想的には霊柩車も使いたくない。実は遺体を移動するのに霊柩車を使わなくても良い。遺体の移動を商売にしなければ、だれの車を使っても良いということ。先日ある斎場での葬儀に立ち会ったが、そこから目と鼻の先にある火葬場(距離で20m)への遺体の移動に霊柩車を使った。それだけなのに代金は35,000円。高いレンタカー代である(坊さんへのお布施よりは安いが……)。なにも金額が問題ではない。これぞ葬儀の形式化の極地であろう。とはいっても家族、親族はいくら身内の遺体とはいえ、自分たちの車で運ぶのは抵抗がありすぎるため、この案は却下となった。せめて私の葬儀の際は霊柩車は使わないことにしようと独り言。
 次に食事の件。数度の食事には結構費用がかかる。喪主のSさんに「最近は食事が豪華すぎます。大切な人が亡くなったのだから、身内も葬儀への参列者も天ぷらやお寿司など喉に通らないはずだし、遺体を前にして肉や魚などの生ものを出すなど不謹慎ですから、おにぎりと煮物とお吸い物でいいのではないでしょうか。寺の台所で心を込めて一緒に作りましょうよ。それがもっとも樹木葬に合っていると思うのですが」と極論(屁理屈?)を展開するのだが。(次号へ続く)
いすみ市大原山田1886/電話0470-66-1258

萩の春/山口県・宝宗寺住職 三上隆章
 萩市は2月から「椿祭り」が行われています。宝宗寺にも藪椿がたくさんあります。真っ赤なかわいい花が今盛りです。菜の花も咲いて、これからつつじの季節までが花の一番美しい季節です。もうすぐ筍が顔を出し、山菜の溢れる豊かな野山に鶯はじめ野鳥がうるさいほどさえずることでしょう。
 樹木葬のご縁で、萩市に移り住みたいと田舎暮らしの希望を叶えられた方もあります。埋骨された方も増え徐々に墓地の木々もにぎやかになってきました。
萩市福井上1927/電話0838-52-0521

桜におもう/神奈川県・成就院住職 鳴海善通
 日本人は桜の花が好きである。人生の機々は、桜の花とともにある。いにしえの歌人は桜を愛で、武士は散り際の潔さをよしとした。
 唐の詩人于武陵は、桜の花に無常をといた。その一節を井伏鱒二はこう訳す。
 ハナニアラシノタトエモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ。
 だから私は、桜のもとで眠りたい。
 成就院の境内にある、茅誠司先生が愛した枝垂桜の古木は、今年も、開花のときを待っている。
茅ヶ崎市甘沼473/電話0467-52-6704


編集:エンディングセンター桜葬プロジェクト 発行:井上治代