・尊厳ある生と死と葬送の実現をめざす
・墓を核とした結縁 ― 家族を超えた絆づくり(墓友)
・家族機能の弱体化 ― 家族に代わるサポートシステム
死者の人権
人間は例外なく死ぬ。そしてあらゆる動物の中で唯一、遺体を葬るところにその特徴があります。したがって葬られるところまでが人間としての尊厳(死者の尊厳)であるといえるでしょう。
しかし、当然のことながら死者本人には、自分の遺体の処理はできません。それを担ってきたのは、「遺族」と呼ばれる人たち。「死者と遺族」という関係性があって、人間特有のこの営みも成立してきました。
いま、この「死者と遺族」の関係が刻々と変化を見せています。究極は、死後の葬儀や事務処理を行う「遺族を確保できない人々」の増加です。
死後福祉
これまで法律や福祉は死者を対象とせず、わずかにあるのは「生活保護法」による葬祭費の給付と、「行旅病人及行旅死亡人取扱法」による措置です。
ところが現在増えているのは、葬祭費もあり、身元もはっきりしているが、死後のことを託す者がいないケースであって、先の2つの法律の範疇を超えた、既存の法律が想定していない事態が進んでいるのです。これが放置されれば、人間らしく死ぬ権利が侵されかねません。
エンディングセンターは今後の「死後福祉」の取り組みを目指しています。