ようこそエンディングセンターへ!
エンディングセンターは刻々と変化している現代社会をいち早く捉え、
それに対処すべく“なくてはならないものなのに、ないものを、
想像しよう”をご紹介します!
理事長 井上治代(いのうえはるよ)
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これから日本は、「別の国」になる
「おひとりさま時代」
日本は、長いこと少子化が続き、ついに人口減少社会が訪れています。
いま日本の家族で、一番多い形態が、なんと、「ひとり」世帯。
高齢期の「夫婦ふたり」世帯は、一方の死によってひとりになる「シングル予備軍」です。
未婚率や離婚率も増え、みなが自分のことを自分で考えなければならない
「おひとりさま時代」が訪れています。
跡継ぎ不要・自然志向の「桜葬」(樹木葬)
“桜の下に眠りたい”日本人の夢をかなえる。
お墓の跡継ぎ制は、核家族の根付いた社会や、ひとり世代が多い現代では、不適合なシステムと言わざる得ないでしょう。家族の永遠性から、自然の永遠性に身をゆだねる心地よさを感じる時代。「願わくば 花のもとに春死なん」という西行の境地。「桜の樹の下には屍が埋まっている!」といった梶井基次郎の境地を、日本人は共有してきました。私たちは、人間の生活と共にありながら生死を超えた神秘な桜に魅せられてきたのです。ついに私たちは桜の下に眠りたいという夢を実現させました。
「骨」は、歩いてお墓に入れない
埋葬までが死者の尊厳
おひとりさま時代に、一番ネックとなるのが、死後のことです。
どんなに自立して生きたとしても、死後のことは自分ではできません。
あらゆる動物の中で、死者を「葬る」という行為を行うのは人間だけだと言われています。だとすれば「人間の尊厳」という概念が及ぶ範囲は「埋葬」までと言えるでしょう。「尊厳ある死と葬送の実現」をめざし、まだこういった問題を社会が認識していない2000年からエンディングセンターでは、死後の火葬・埋葬・死後事務まで、「委任契約」によっておこなっています。
「墓友」活動――家族を超えた「結縁」
お墓を核とした絆づくり
家族だけで介護や看取り、死後のことが担えない社会では、家族も含みつつ家族以外の人々との縁づくりの必要性を感じ、お墓を核とした「墓友」という関係性をつくっています。
みなでご飯を食べる、時間を忘れておしゃべりする、愚痴を言う……こんな当たり前なことを誰もができているわけではありません。心の安らぎ・対話・相談や、権利と義務といった関係ではなく、「お互いさま」といった自由な発想から支えあっています。血縁から結縁へ、高齢期を豊かに生きるための「縁」づくり。
「死後福祉」をつくる
法整備やシステムづくりが急務
日本はこれから「ひとり世帯」が増加して、過去に例のないりすく社会が訪れています。しかし、このままでは人間らしく死んでいくことができない人が増えていくでしょう。
これまで「福祉」は「生者」だけを対象とし、「死者」はその対象としてきませんでした。その結果、問題が山積みのままです。いまこそ、〝死後福祉〟をつくるときが来ています。エンディングセンターでは、実践から知りえた貴重な情報を生かして、刻々と変わる法やシステムを学ぶ講座を用意し、知りえた知見を社会のために提供していきます。