樹木葬・桜葬のエンディングセンター(東京・大阪)

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お知らせ

【ご報告】25周年記念国際セミナー「今なぜ『樹木葬』なのか – 国際的に希求されている樹木葬の背景・形態・今後 -」

現在世界的に注目されている樹木葬について、日本と韓国、ドイツで活躍する専門家が解説する国際セミナーを開催しました。当日は韓国からかけつけた団体や東洋大生を含め、約170人が会場を埋めました。樹木葬が求められている現状は同じでも、各国が抱える背景と今後の課題は異なります。なかなか見えにくい国ごとの事情を発表した本セミナーを、誌上で振り返ってみましょう。

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韓国の樹木葬 現況と展望 講師:邊雨爀(Byun Woo-Hyuk)さん (高麗大学校名誉教授)

kokusai2 韓国では全国の山林に大きな土葬墓を建てる儒教的な葬送文化が500年間受け継がれてきましたが、墳墓の面積が国土の1%を占めるほどの深刻な土地問題に直面しています。そこで政府は2008年に埋葬に関する法律を改正し、国を挙げて樹木葬を推奨するようになりました。核家族化や都市化といった家族形態の変化もこの流れを後押しして、現在では6割の人が樹木葬を希望するという調査結果も得られる状況になったそうです。初めての樹木葬が2004年9月に行われたことを考えると、とても急速に普及が進んでいると言えます。
 ただし、同じ調査で、実際に樹木葬を行う人は14%にとどまるとの結果も出ています。樹木葬墓地が需要に対してまだ少なく、供給不足による価格の高騰で購入層を限定しているのが主な理由だと推測されます。
 最後に邊さんは「植物園のような綺麗な墓地作りを行政主導で推し進めれば、徐々に近隣住民の悪感情が起きにくくなって、供給不足も価格の問題も解消されるでしょう」と語りました。

ドイツにおけるForest Burialについて 講師:Axel Baudachさん (エコエタニティ共同会社代表)

kokusai3 Baudachさんが仲間とともにドイツで樹木葬サービスを始めたのは2001年。それまで同種のビジネスは国内で見当たらなかったものの、19世紀から樹木葬墓地が作られてきた歴史があるため、国民の理解を得やすく、ビジネスを拡大する過程で逆風は少なかったと言います。
 提供する樹木葬墓地は、敷地を塀で囲わずに一般に広く開放しているのが特徴です。元の森林に極力手を加えず、遺灰を埋めたそばには故人の名を記した木製の小さな飾り板以外、墓石も十字架も花も置くことを禁止しています。自然を大切にし、森林公園として愛される墓地にするというコンセプトは、21世紀の欧州に広がるエコ思想と結びつきやすく、それが成功の鍵となったそうです。
 なお、2007年から米国にも進出していますが、火葬率が低いため、普及のペースは緩やかとのこと。欧州でも国によっては森林に土葬する樹木葬も行われていますが、Baudachさんは「土葬は大きな穴を掘るため、樹木の根を傷つけるリスクが高い。我々はやらない」と話していました。

日本の樹木葬―桜葬 講師:井上治代 (東洋大学教授・エンディングセンター理事長)

kokusai4 井上理事長は冒頭で「樹木葬がその社会で注目される要因は主に3つあります。韓国は土地問題、ドイツでは環境問題、日本は家族問題が特に大きな背景になっていると思います」と3カ国の特色を解説しました。
 日本は、4人に1人が高齢者という時代を迎え、2010年以降は全世帯構成のうち単身世帯が最多という、従来の家族の枠組みが崩れてゆく問題に直面しています。樹木葬は、先祖代々の墓を継ぐ仕組みの維持が厳しくなるなかで、継承を前提としないお墓として注目を集めました。それゆえに、従来の家族に代わるつながりを樹木葬周辺に求めるという他の国ではあまりない傾向がみられます。井上理事長は「ハード面だけでなく、ソフト面も重視されることが日本の樹木葬には多い」と言い表しました。
 その典型例として紹介されたのが「桜葬」の取り組みです。教室の大画面に写る、合同祭祀「桜葬メモリアル」や「墓友」イべントの写真に注目が集まるなか、理事長は最後にこう語りました。「生を全うした後も人間関係が続くようなさまざまな“死後のしかけ”を用意することで、死ぬのが怖くなくなる、心地よく死んでいける、そんな環境を作っていければと思います」

日本の行政における樹木葬の現状 
講師:大道和彦さん (東京都建設局 公園緑地部計画課)
    松岡 進さん (埼玉県企業局 公営企業管理者)

kokusai5 日本の行政における樹木葬への取り組みも、実務を担う2人の担当者から語られました。
 東京都の大道さんは、平成24年度から供給を開始した小平霊園の樹林・樹木墓地を中心に現状を伝えてくれました。生前申し込みを受け付けている樹林墓地は、平成24年度以降も募集数に対して10倍近い応募があり、高い需要が読み取れるそうです。一方で、平成26年度から始まった樹木墓地は、競争率1.7倍と低めでした。「遺骨がないと申し込めないためではないか」と大道氏は推測していました。
 埼玉県の松岡さんは、高度経済成長期以降、転入者が転出者より常に多いことから、「生まれ育った故郷ではなく、県内で新たに墓地を購入する可能性が高い」と考え、時代にあったメモリアル施設を作る計画を進めていると明かしてくれました。県民にアンケートをとったところ、「入手してもよいと思う墓の形態」では、墓石型が4割に対して、樹木葬型や慰霊碑型を含めた合葬墓タイプが合計6割と過半数を超えたとのこと。脱継承の流れは着実に進んでいると現状を話していました。
 セミナーの終わりには、事前に配られた質問票に沿って質疑応答が行われました。「樹木葬は無宗教の人が多いのか?」や「各国におけるこれからの樹木葬墓地の推移の傾向を教えてほしい」など鋭い質問が多数寄せられ、予定の1時間はあっという間に過ぎ、好評のうちに幕を閉じました。

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盛会のうちに終了いたしました。

日本だけでなく、世界各地で「樹木葬」というお墓が増えてきています。なぜそういうお墓が求められているのか。その社会背景と形態、そして今後について、世界の「樹木葬」を牽引するドイツ・韓国・日本の研究者や実行団体によって語り合います。この3カ国の樹木葬「写真集」を出版する企画も進行中です。

タイトル 「今なぜ『樹木葬』なのか ― 国際的に希求されている樹木葬の背景・形態・今後 ―」
発表者

ドイツ Axel Baudachさん(Eco Eternity LLC代表)
韓 国 邊雨爀さん(高麗大学校名誉教授、環境科学・生態工学)
日 本 井上治代(東洋大学教授、社会学)
    東京都建設局、埼玉県企業局ら行政の担当者

日 時 2014年10月25日(土) 9:00~16:00  ※8:30開場
会 場 東洋大学白山キャンパス1号館1101教室(都営地下鉄三田線「千石」「白山」駅から徒歩5分)
主 催 『樹木葬』出版委員会、認定NPO法人エンディングセンター
共 催 東洋大学

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sakura_point参加申込み方法

●エンディングセンター会員の参加申し込みは、会報誌103号(10月初旬発行)に同封の振替用紙をご利用ください。

●会員以外の方のインターネットからの参加申込み・お支払ページはこちら⇒http://ec20141025.peatix.com/

●FAXでお申込みの場合は下記よりパンフレットをダウンロードしてください。

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